残高スライド元利定額返済方式とは?分かりやすく解説

現在、カードローンの主流な返済方式は、「残高スライド元利定額返済方式」です。

カードローン会社の商品紹介のページでよく見かける用語ですが、その内容まで詳しく理解している人は、あまり多くないでしょう。


ここでは残高スライド元利定額返済方式の内容や、そのメリット・デメリットについて解説します。


もぐお

この記事の執筆者: もぐお

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残高スライド方式とは?それぞれの用語解説

「残高スライド元利定額返済方式(=残高スライド元利定額リボルビング方式)」という用語は、いくつかの用語が組み合わさって出来ています。

まずは、これらの用語を分解して説明していきます。

カードローンの3つの返済方式

現在カードローンには、以下の3つの返済方式があります。

カードローンの返済方式

現在ほとんどのカードローン会社が、「残高スライド元利定額リボルビング方式」と呼ばれる返済方式を採用しています。


この残高スライド元利定額リボルビング方式とは、残高スライド元利定額返済方式の別称です。

会社ごとに残高スライド元利定額リボルビング方式の名称が微妙に異なりますが、(アコムを除いて)中身は基本的にどれも同じです。

カードローン会社 返済方式
プロミス 残高スライド元利定額返済方式
SMBCモビット 借入後残高スライド元利定額返済方式
アコム 定率リボルビング方式
アイフル 借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式
レイクALSA 残高スライドリボルビング方式
元利定額リボルビング方式
三井住友銀行カードローン 残高スライド元利定額
バンクイック 用語なし
みずほ銀行カードローン 用語なし
オリックス銀行カードローン 残高スライドリボルビング方式
じぶん銀行カードローン 用語なし
横浜銀行カードローン 用語なし
楽天銀行スーパーローン 残高スライドリボルビング返済方式

<出典>:カードローンの返済方式を比較してみた


なおアコムの返済方式は「定率リボルビング方式」となっていますが、後で見る通り、残高スライドリボルビング方式に近い返済方式です。

元金定率リボルビング方式を採用している会社は、現在のところ存在しません。


ですからカードローンの返済方式は、「残高スライド元利定額リボルビング方式」さえ押さえておけば、全く問題ありません。

以下では、残高スライド元利定額リボルビング方式について、用語ごとに一つ一つ説明していきます。

<関連記事>:キャッシングの返済方法で注意すべき点は?

返済方式は消費者金融と銀行カードローンで同じですが、後で説明するように、返済額の決まり方が少し違います

残高スライド方式とは?

「残高スライド方式」とは、借入残高によって返済額がスライド(=変更)する返済方式です。

残高スライド方式では、借入残高に応じて返済すべき「最低返済額」が決まっています(これを「ミニマムペイメント」と呼ぶ場合もあります)。


以下は、大手消費者金融プロミスが公表している「最低返済額」の表です。

借入残高 (最低)返済額(円)
2万円 1,000
5万円 2,000
10万円 4,000
30万円 11,000
50万円 13,000
80万円 21,000
100万円 26,000


最低返済額とは、「毎月最低でもこの額以上を必ず返済してください」と会社側が定めた金額です。

お金に余裕ができた際は、これ以上の金額を返済することも可能です。


返済額は、借入時から完済までずっと同じとは限りません。

返済が進むについて借入残高も減っていくので、最低返済額も段階的に減って(スライドして)いくことになります。

リボルビング方式とは?

「リボルビング方式」とは、以下の2点を満たす返済方式です。

・毎月決まった一定額を返済すること
・指定された額以上の返済ができること


リボルビング方式の特徴
<出典>:リボ払いの特徴と利用上の注意


リボルビング方式は、クレジットカードの返済でよく耳にする「リボ払い」と同じです。

ちなみに同じく、クレジットカード返済でよく使われるのが「分割払い」です。


分割払いは返済回数が決まっているため、例えば5回払いの場合は、返済額に手数料を上乗せした金額を5分割して返済します。

一方のリボ払いでは、返済回数についての規定はありません。


毎月の返済額が一定なので、返済額に応じて返済期間が変わってくるからです。

<関連記事>:カードローンとクレジットカードとの違いは?

毎月一定額を返済するリボルビング方式ですが、最終返済日に限り返済金額が変わります

元利定額方式とは?

「元利定額方式」とは、元金と利息を合わせた金額を、毎月定額で返済する方式です。

以下の表は、10万円を借りて、元利定額方式で返済する場合の例です。

元本返済 利息 返済合計 返済後元本
19,500 1,500 21,000 80,500
19,792 1,208 21,000 60,708
20,089 911 21,000 40,619
20,391 609 21,000 20,228
20,228 303 20,531 0


表からわかるように、毎回支払う利息が減り、反対に元金の返済が増えていきます。

これは借入残高に応じて、返済利息が決まるからです。


返済額が一定なので、返済が進んで借入残高が減ると、その分返済利息も減っていくのです。

<関連記事>:借金返済ができない場合、どこに相談すれば良い?



残高スライド元利定額リボルビング方式を詳しく解説します

先ほどは、返済方式に関連する、個々の用語について説明しました。

これを踏まえて、残高スライド元利定額リボルビング方式(=残高スライド元利定額返済方式)について、詳しく説明します。

借入時に返済額が決まり、毎月の返済額が一定

上の説明を踏まえると、残高スライド・元利定額・リボルビング方式は、以下のような特徴を持った返済方式であると分かります。

    ・カードローンの借入額に応じて返済額が変わる(=残高スライド)
    ・毎月の返済は元金と利息使われる(=元利定額)
    ・毎月決まった一定額以上を返済していく(=リボルビング方式)



ここで勘の良い方であれば、「残高スライドは借入額に応じて返済額が変わるのに、リボルビング方式で返済額が一定なので矛盾しているのでは?」と思うかもしれません。

返済の中身が決まる順番としては、まず残高スライド方式で、借入額に応じて毎月の返済額が確定します。


この毎月の返済額が、リボルビング方式でその後は一定ということになります。

実際の返済例を見てみましょう。


以下は、SMBCモビットで50万円を借りた場合の、返済表です(金利18%を適用)

モビットの返済表

まず借入時の借入残高によって、毎月の返済額(最低返済額)が決まります(残高スライド方式)。

この返済額は会社ごとに異なりますが、SMBCモビットでは借入残高50万円の場合は13,000円になります。


最終返済日だけは例外ですが、一度決まった毎月の返済額は、借入額を増やさない限り変わりません(リボルビング方式)。

残高スライド方式といっても返済額が減っていくわけではないので気をつけてください。


次に返済額の内訳を確認します。

表で分かるように、支払う利息が段々減り、反対に元金の返済が増えていきます。


返済額が一定なので、借入残高が減るにつれて、返済利息も減っていくのです(元利定額方式)。


このように「残高スライド方式」「リボルビング方式」「元利定額方式」の3つを組み合わせたものが、残高スライド元利定額リボルビング方式になります。

今回はより分かりやすい解説のために、一つ一つの用語を説明しました。ですが用語にとらわれず、まずは計算方法を理解することが大切です

残高スライド元利定額リボルビング方式のメリット

この返済方式のメリットは、大きく言って2つです。


・毎月の返済負担が少ない
この返済方式では、最低返済額さえ払えば良いので、他の返済方式に比べて負担が少ないです。

後で詳しく説明しますが、銀行カードローンの場合、段階的に毎月の返済額が減っていくので、より負担を軽減することができます。


・返済計画を立てやすい
毎月一定額を返済していくので、無理のない返済計画を立てることができます。

残高スライド元利定額リボルビング方式のデメリット

この返済方式のデメリットは、以下の2点です。

・返済期間が長引き、返済総額が増えてしまう
メリットとして「毎月の返済負担が少ない」ことを挙げましたが、これは裏を返せばデメリットにもなります。

返済額が少ないと返済期間が長引き、その分利息が増えるので、返済総額が増えてしまう可能性があります。


そのためお金に余裕がある月は、積極的に「繰り上げ返済」を利用しましょう。

あくまで最低返済額を設けているだけなので、返済額を増やせば返済期間を短縮することができます。


・借り過ぎてしまう
上で見たように、初期の返済の多くは利息に回されるので、元金はなかなか減りません。

毎月しっかり返済していても、自分が思っているほど元金は減っていない場合があります。


そこで新たに借入をしてしまうと、思っていた以上に借金が増えて、返済が厳しくなる可能性があるので注意が必要です。

<関連記事>:キャッシングの繰り上げ返済の注意点は?

繰り上げ返済を利用することで、自分で返済をコントロールすることが大事です

消費者金融と銀行カードローンで、中身が違う

残高スライド元利定額リボルビング方式は、借入時に返済額が決まり、毎月の返済額が一定である返済方式です。

消費者金融も銀行カードローンも同じ返済方式ですが、実は返済額の決まり方に違いがあります。


消費者金融では毎月の返済額が完済まで一定ですが、銀行カードローンは返済が進むにつれて段階的に返済額が少なくなります。

消費者金融と銀行カードローンの返済方式

上の図を見ると分かるように、銀行カードローンは毎月の返済額が減っていくので返済が楽になります。

ですが返済期間が長くなり、返済総額が増えてしまうので注意が必要です。

<関連記事>:30万・50万円のお金を借りたら利息はいくら?



元利定率リボルビング方式・元金定率リボルビング方式とは?

冒頭でカードローンの返済方法には「残高スライド元利定額リボルビング方式」「元利定率リボルビング方式」「元金定率リボルビング方式」の3つがあると述べました。

現在ほとんどのカードローン会社が、残高スライド元利定額リボルビング方式を採用していますが、他2つの返済方法についても触れておきます。

元利定率リボルビング方式とは?

「元利定率」とは、毎月の借入残高に一定の割合(定率)を掛けた金額を毎月の返済額とする返済方式です。

ここで言う「元利」とは元金と利息を合算した金額のことで、借入残高の一定割合が返済元金と返済利息の合計となります。


借入残高 × 定率(一定の割合) = 毎月の返済額 = 元金返済 + 利息返済

つまり「元利定率」で借入残高に応じた毎月の返済額が決まり、「リボルビング方式」のため、その返済額が一定となるのが、元利定率リボルビング方式です。


それでは具体的に計算してみましょう。 

例えば借入残高100万円、金利15%、定率3%であるとします。

以下が計算式になります。

    初月の返済額:100万円 × 3% = 3万円
    初月の利息:100万円 × 15% × 30/365 = 12,329円
    初月の元本返済:3万円 - 12,329 = 17,671円
    初月後の元本:100万 – 17671 = 982,329円


2か月目も、同じ方法で計算します。

なお毎月の返済額は、上の計算なら初月で確定した3万円となり、(リボルビング方式のため)完済まで一定となります。

元金定率リボルビング方式とは?

「元金定率」とは、毎月の借入残高(=元金)に一定の割合(=定率)をかけた金額を元金返済分とし、それに利息を加えた合計金額を毎月の返済額とする方式です。

    毎月の元金返済分 = 借入残高 × 定率
    毎月の利息 = 借り入れ残高 × 金利 × 借入日数
    毎月の返済額 = 毎月の元金返済 + 毎月の利息


ただし最初に確定した元金返済額は、(リボルビング方式のための)その後も一定です。

このため初月の利息・初月の返済額が一番高く、返済が進むにつれて減少していくことになります。


これが元金定率リボルビング方式の返済方式です。

こちらも具体例で説明します。


上と同じく借入残高100万、金利15%、定率3%として計算します。


    初月の元金返済額: 100万×0.03=3万円
    初月の利息:100万×0.15×30/365 = 12,329円
    初月の返済額:3万円 + 12,329 = 42,329円
    初月の返済後元本:100万円 - 42,329 = 957,671円



2か月目以降も同じ形で返済が進みますが、元本の返済金額は毎月一定で、毎月の利息の返済額が減っていくのは、先ほど説明した通りです。

このため毎月の返済金額(=元本返済+利息返済)が一定にならず、少しずつ減っていくのが他の返済方式との違いです。

また返済の初期ほど返済負担が重いのも、この返済方式の特徴になります。

以下で、3つの返済方式を比較したので確認してみてください。

返済方式 毎月の返済額 初期の返済負担
残高スライド元利定額リボルビング方式 一定 やや軽い
元利定率リボルビング方式 一定 やや軽い
元金定率リボルビング方式 減っていく 重い


元金定率リボルビング方式は毎月の返済額が変わって分かりづらいことも、カードローン会社で採用されていない理由かもしれません



ここまで、残高スライド元利定額リボルビング方式について見てきました。

毎月の返済負担を抑えられる、利用者に一見「優しい」返済方式です。


ですがその分返済期間も長引きやすく、油断していると(特に銀行カードローンでは)返済負担が重くなります。

繰り上げ返済を使うなどして、早めの返済を普段から心掛けましょう。

この記事のまとめ

  • 残高スライド元利定額リボルビング方式は、カードローンの主流な返済方式
  • 借入時の借入残高に応じて、毎月の返済額(最低返済額)がきまる
  • 消費者金融は毎月の返済額がずっと一定だが、銀行カードローンは返済が進むにつれて段階的に減っていく
  • 毎月の返済が楽で、返済計画を立てやすいのが特徴
  • その一方で返済期間が長引き、返済負担が重くなりがち

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