銀行カードローンのデメリット(危険性)とは?利用上の注意点を解説

最近ではお金を借りる手段として、カードローンがすっかり身近になりました。

特に銀行カードローンは、銀行ならではの安心感もあって人気を集めています。


ですが銀行カードローンにも、デメリットやリスクはあります。

安全にお金を借りたいなら、ポイントを押さえた上で利用する必要があります。


ここでは銀行カードローンの基本と、利用上の注意点について解説します。


銀行カードローンとは?分かりやすく解説

銀行カードローンとは?

銀行カードローンとは

銀行カードローンとは銀行が扱うカードローンのことで、無担保・無保証の個人向けローン商品です

銀行ではカードローン以外にも、住宅ローンなどの個人向けの融資商品も扱っています。


他のローンは1つの契約につき借入は一度だけで、追加でお金が必要になった場合は、改めて審査を受けます(こうした貸付方法を「証書貸付」と言います)。

一方の銀行カードローンは、借入枠内であれば何度でも借入できます(これを「極度借入」と言います


追加の借入の際に審査を受ける必要がないので、利便性が高いです。

銀行ならではの安心感もあり、利用者・貸付額を伸ばしてきました。

<関連記事>:カードローンとは?わかりやすく解説!

「銀行カードローンの市場規模は?」で説明してますが、銀行カードローンは2012年からの5年で利用者が大きく伸びました

銀行系カードローンとは?

銀行カードローンとよく似た言葉に、「銀行系カードローン」があります。

銀行系カードローンは、銀行カードローンと全く同じ意味で使われる場合もあります


一方で、銀行の傘下にある消費者金融カードローンを含める場合もあります

銀行傘下の消費者金融として大手では、アコム・プロミス・SMBCモビット・レイクALSAがあります。


例えばアコムはMUFGグループの、プロミス・SMBCモビットはSMBCグループ、レイクALSAは新生フィナンシャルグループの一員です。

こうした会社は、貸金業法の改正に伴って収益環境が悪化したため、銀行からの資本を受け入れました。


銀行系カードローンという言葉を見た際は、それが消費者金融と銀行カードローンのどちらを指しているかを意識して下さい。

消費者金融との違いは?

銀行カードローンと消費者金融との違いは?

銀行カードローンとよく比較されるのが、消費者金融です。

貸主の業態によって区別されるだけで、基本のサービス内容に大きな違いはありません


ただし特徴には、大きな違いがあります。

以下の表をご覧ください。

銀行カードローン 消費者金融
審査スピード 遅い(審査の回答は最短でも翌営業日) 早い(最短30分)
金利 やや高い(上限15%) 高い(上限18%)
審査の厳しさ 少し厳しい 普通
即日融資 ×


消費者金融の最大の特徴は、融資までのスピードの早さです。

最短30分で審査結果が出て、最短1時間で借入可能です。


一方の銀行カードローンは、消費者金融に比べて審査にやや時間がかかります。

とは言え、最短で翌営業日に審査結果が出るので、他のローンに比べれば十分早いです。


なお銀行カードローンは審査が少し厳しいため、金利は消費者金融よりもその分だけ低くなっています

金利だけで比べると、銀行カードローンの方が有利だと言えます。

<関連記事>:お金を借りるならどっち?消費者金融 vs 銀行カードローン

どちらがおすすめかは、借主の状況によって異なります

銀行カードローン問題とは?

上では銀行カードローンの審査が少し厳しいと説明しましたが、実は消費者金融よりも甘い審査が行われていた時期がありました。

そうした銀行の融資姿勢が引き起こした問題は、「銀行カードローン問題」としてマスコミから批判を浴びることになりました。


銀行カードローン問題とは簡単にいうと、銀行カードローンによる過剰貸付問題のことです。

2016年の秋ごろに日弁連が声を上げ、2016年末ごろからマスコミでも大きく取り上げられ、社会問題として世間の関心を集めました。


当時、債務整理や自己破産件数が減少から増加に転じました。

それらと銀行カードローンとの因果関係は不明でしたが、やり玉にあげられたのは銀行カードローンでした。


そのころ銀行カードローンは貸出を増やすだけでなく、返済能力の怪しい人(無職やニート)にまで融資を急拡大させていたからです。


世間からの批判を受けて、全国銀行協会は自主規制を発表しました。

審査体制を見直し、借主の返済能力を厳しくチェックするようになりました


このように銀行カードローンの現在の審査姿勢は、銀行カードローン問題に端を発しています。

<関連記事>:銀行カードローン問題とは?



銀行カードローンはどのくらい利用されている?

銀行カードローンの市場規模は?

銀行カードローンの市場規模は、2017年をピークに減少傾向にある

銀行カードローンの市場規模は2012年以降、上昇し続けていましたが、2017年をピークに減少しています

これには上で見た銀行カードローン問題により、銀行が審査を厳しくした影響が出ていると思われます。


2017年では約5兆8億円でしたが、2020年3月の時点で5兆5億円に減少しています。

<出典>:銀行カードローンのフォローアップ調査結果について|金融庁

貸出先別貸出金 | 日本銀行 (2020年3末データ)

減少したとは言え、10年前と比べると1.5倍以上の市場規模です

銀行カードローンが選ばれる理由は?

銀行カードローンが選ばれる理由の23%は、「銀行だから安心できると感じた」

全国銀行協会の調査によると、借入のために銀行カードローンを選んだ理由として、23%の人が「銀行だから安心できると感じた」と答えています

次いで10.6%の人が「消費者金融より金利が低いから」、3位は8.1%で「ネットやスマホで申し込みできるから」と回答しています

<出典>:銀行カードローンに関する消費者意識調査 | 全国銀行協会


では他の個人向けローンに較べて、銀行カードローンはどの程度の信頼感を持たれているでしょうか?


先ほどのアンケートによると、借入が必要な場合に候補先に挙がる割合として、銀行カードローンが全体の20.9%、クレジットカード(のキャッシング)が14.8%、消費者金融が5.6%と回答しています。

銀行カードローンが他の個人向けローンに較べても、信頼感・安心感を抱いている人が多いことが分かります。

利用者の借入総額はどれくらい?

銀行カードローン利用者の借入残高の割合は、「50万円以下」が45.5%

全国銀行協会の調査では、利用者の借入金額も明らかになっています。

銀行カードローン利用者の借入総額は、「50万円以下」が45.5%、「51~200万円以下」が32.6%、「201~500万円以下」が14.3%で、平均借入総額は158.1万円となっています。


50万円以下の割合が最も高いことから、一時的な少額借入のために銀行カードローンを利用する人が多いと読み取れます。

また借入総額の年収比率では、「年収の3分の1以下」が57.6%、「年収の3分の1超~2分の1以下」が22.0%、「年収の2分の1超~100%以下」が10.0%となっています。


後ほど説明しますが、銀行カードローンは総量規制の対象外です。

そのため年収の3分の1を超える借入をしている人も、ある程度います。

前回調査と比べて借入総額はわずかに増加しています



銀行カードローンの魅力・メリットは?

1.金利が少し低い

銀行カードローンの魅力・メリット

上でも触れたように、銀行カードローンは消費者金融と比べて金利が低めです。

以下の表は、大手の銀行カードローンと消費者金融の金利をまとめたものです。

銀行カードローン 金利(年率)
三井住友銀行カードローン 4.0%~14.5%
バンクイック 1.8%~14.6%
みずほ銀行カードローン 2.0%~14.0%
消費者金融カードローン 金利(年率)
プロミス 4.5%~17.8%
SMBCモビット 3.0%~18.0%
アコム 3.0%~18.0%


どのカードローンも金利に幅がありますが、初回借入では上限金利が適用されるケースがほとんどです。

上限金利は銀行カードローンで15%以下、消費者金融で18%となっています。


少しでも低い金利で借りたい人は、低金利の銀行カードローンを選ぶと良いでしょう。

<関連記事>:消費者金融の金利相場は?金利はどうやって決まる?

とはいえ低金利でも返済が長期になると、返済総額が増える点には注意してください

2.総量規制の対象外

「総量規制」とは、貸金業法に定められた、個人の借入を年収の1/3までに制限する規制です。

消費者金融は貸金業法が適用されるので、総量規制の対象です。


一方で銀行は銀行法が適用されるので、貸金業法は適用されません

したがって銀行カードローンは、総量規制の対象外なので、年収の1/3以上の借入も可能です

3.専業主婦でも申し込み可

消費者金融の場合、収入ゼロの専業主婦は申込不可です。

総量規制によって、借入が年収の1/3までに制限されているためです。


一方で一部の銀行カードローンでは、専業主婦でも申込が可能です

ただし配偶者に安定した高収入があることが条件で、本人の借入枠も最大30万円までです。


法律上は借入可能ですが、実際に専業主婦が審査に通るのは、かなり難しくなっています。

<関連記事>:専業主婦でも借りれるカードローンは?

専業主婦への対応は、各銀行で違います。たとえば三井住友銀行は、専業主婦への融資に応じていません

4. 銀行ならではの安心感・信頼感

先のアンケートにもあるように、銀行カードローンが選ばれる一番の理由は、安心感や信頼感です

通常の銀行取引と同じ感覚で、あまり気負わずに借入できます。


一方で消費者金融の世間的なイメージは、あまり良くありません。

先の全国銀行協会のアンケートでは、消費者金融の借入について8割強の人が「必要があっても利用しない」と回答しています。


銀行カードローンだとこの数字は5割なので、消費者金融のマイナスイメージがいかに強いかが分かります。

<関連記事>:消費者金融でお金を借りるデメリットとは?



意外に知られてない?銀行カードローンのデメリットは?

銀行カードローンのデメリット

上では、銀行カードローンの特徴やメリットについて見てきました。

ですが、銀行カードローンにもデメリットはあります。


ここでは、あまり知られてない銀行カードローンのデメリットを解説します。

1.即日融資に対応していない

現在、銀行カードローンは即日融資に対応していません

銀行では審査の一環として、反社チェック(=申込者が反社会的勢力でないことの確認)を行います。


この反社チェックに時間がかかるため、銀行カードローンの審査の回答は、最短でも翌営業日です

即日融資を希望するなら、消費者金融を選択しましょう。

<関連記事>:即日融資ランキングを解説!どのカードローンが選べばよい?

2.審査がやや厳しめ

上で見たように、銀行カードローンの金利は、消費者金融に比べて少し低めです。

ですが金利が低い分、審査はやや厳しめです


このため万が一を考え、複数の銀行カードローンに同時に申し込む人が時々います。

ですが複数同時に申し込むのは、絶対にやめましょう。


カードローンへの申し込み情報は、カードローン会社を通じて信用情報機関に登録されます。

あなたが仮にA社で申し込みをした後にB社で申し込みをした場合、あなたが事前にA社にも申し込みをした事をB社は知ることが出来ます。


短期間で複数社への申し込みは、「切迫詰まっている」という印象をカードローン会社に与え、審査にはマイナスです(これを「申し込みブラック」と呼びます)。

「銀行カードローンの審査に落ちたけど、消費者金融では通った」というケースは多くあります。


借入できるか自信がない人は、消費者金融の利用がおすすめです。

とはいえ銀行カードローンの方が審査の甘い時期があったことは、上で説明した通りです

3.銀行口座が必要な場合もある

多くの銀行カードローンでは利用にあたって、その銀行の口座を持っている必要があります

口座がない場合、カードローンの申込と合わせて、口座開設も行うことになります。


ですが口座開設のために1~2週間待つ必要があるので、急ぎの借入には向いていません。

例外として、「三井住友銀行カードローン」と「三菱UFJ銀行バンクイック」は口座なしで利用可能です。


一方の消費者金融は、銀行口座なしでも申し込み・借入が可能です。

4.消費者金融より返済負担が重くなる場合あり

銀行カードローンは消費者金融より金利が低いですが、逆に返済負担が重くなる場合があります。

その原因の1つとして、銀行カードローンの方が返済期間が長いことが挙げられます


詳細については、後ほど<銀行カードローンの危険性(リスク)!利用上の注意点は?>で説明します。

金利が低いから銀行カードローンを選んだのに、返済負担が重くなっては元も子もありません



銀行カードローンの危険性(リスク)!利用上の注意点は?

借りすぎのリスク

銀行カードローンの危険性は借り過ぎリスク

銀行カードローンは用途が自由で、借入枠内なら何度でも借入可能です。

利便性が高い上に、総量規制の対象外なので、年収に比べて多額の借入も可能です(審査に通る必要はありますが)。


審査が厳しいとはいえ、一部の地銀は年収の1/2の貸出に応じている例もあります。

こうした「多額の借入ができる利点」は、一歩間違えればリスクになりえます


自分の年収に見合わない過度な借入をすると、毎月の返済が厳しくなり、最終的には債務整理に追い込まれてる可能性が高くなります

自分の返済能力をよく理解した上で、借りすぎないように自制することが大切です。


銀行が年収の1/3を超える貸出を認めてくれるとしても、他社も含めた借入合計は年収の1/3以下に留めるべきです。

最低返済額が低い

最低返済額とは、カードローンの毎月の返済で、最低限支払うべき金額です。

最低返済額は会社によって違いますし、借入残高が増えるにつれて最低返済額も増えます。


以下は大手の銀行カードローンと消費者金融の、最低返済額をまとめた表です。

最低返済額(借入残高10万円場合) 最低返済額(借入残高100万円の場合)
三井住友銀行カードローン 2,000円 16,000円
三菱UFJ銀行カードローン 2,000円 22,000円
みずほ銀行カードローン 2,000円 20,000円
プロミス 4,000円 26,000円
アイフル 5,000円 30,000円
アコム 5,000円 30,000円


表から分かるように、最低返済額は銀行カードローンの方が低く設定されています

最低返済額が低いということは、毎月の返済負担が軽いということで、返済がそれだけ楽ということです。


一見すると良いことに見えますが、毎月の返済が少ないということは、完済までの期間がその分だけ伸びることも意味します。

これが、新たなリスクを生むことになります。

「最低返済額」という言葉から分かる通り、それを上回る返済も可能です。これを「繰り上げ返済」と呼びます

返済期間が長くなり、返済負担が重くなる

返済負担が軽くなる銀行カードローンは要注意

最低返済額が低いことに加え、毎月の返済額が少しずつ減る点にも注意が必要です

これは、銀行カードローンの返済方式が関係しています。


銀行カードローンも消費者金融も基本的に、「残高スライド元利定額」と呼ばれる返済方式を採用しています。

先ほどの表でも見た通り、借入残高に応じて毎月の返済額が変わる方式です。


ですが銀行カードローンと消費者金融で、この返済方式の運用方法に違いがあります。

消費者金融では借入時の残高によって毎月の(最低)返済額が決まり、完済まで返済額は変わりません。


一方の銀行カードローンは返済が進み借入残高が減るに応じて、毎月の(最低)返済額も減少します。

つまり元々の最低返済額が低い上に、返済が進むにつれて返済額が減っていくのが銀行カードローンの特徴です。


このため同じ借入金額でも、銀行カードローンの返済期間が消費者金融より長くなります

このため銀行カードローンの方が低金利なのに、返済総額で見ると消費者金融より負担が重くなるケースが多いです


これを防ぐには、返済金額を積極的に上乗せする(=繰り上げ返済を活用する)ことです。

上乗せした返済分は元本の返済に充てられるため、返済期間を短くでき、返済総額を抑えることができます。


銀行カードローンは毎月の返済こそ楽かもしれませんが、結果として返済負担が重くなっている点には十分注意して下さい。

<関連記事>:カードローンの返済方式を比較してみた

銀行が扱う他のローンに較べて、金利が高い

銀行カードローンの金利は、消費者金融より低いといっても一般的には割高です

教育ローン、マイカーローンなど、銀行が扱う他の無担保ローンに較べると、格段に金利が高いです。


以下は、みずほ銀行が提供するローン商品と、貸付条件です。

みずほ銀行のローン商品 金利(年率) 借入上限額
カードローン 2.0~14.0% 800万円
多目的ローン(フリーローン) 5.875%(変動)6.5%(固定) 300万円
リフォームローン 3.975%(変動)4.05~4.7%(固定) 500万円
教育ローン 3.475%(変動)4.05%(固定) 300万円
住宅ローン 0.625%(変動)1.08%(固定)

(注:上記は2019年10月時点の数字です)

この中で住宅ローンは担保が必要なため、格段に金利が低いです。


それ以外は無担保ローンですが、それでもカードローンよりも格段に金利は低いです。

ただ目的別ローンになるため、カードローンのように自由な借入はできません。


資金使途が原則自由なローンなら、フリーローンがあります。

年率5~7%台で低金利なのは魅力ですが、審査は格段に厳しいです。


気軽な利用なら銀行カードローンで良いですが、金利が気になるなら他のローンを検討すべきです。

<関連記事>:お金を借りるなら、どこがおすすめ?

目的別ローンの金利が低いのは、銀行がリスク管理をしやすいためです


ここまで銀行カードローンの基本と、利用上の注意点について解説しました。

消費者金融よりも金利が低く、安心感のある銀行カードローンは、借入の際の心強い味方です。


ですが借り過ぎたり、返済が長期化するリスクもあるので、注意点を押さえた上で活用するように心がけましょう。


この記事のまとめ
  • 銀行カードローンは、銀行が扱う無担保・無保証の個人向けローン商品
  • 銀行のブランド力や消費者金融よりも低い金利が魅力
  • 即日融資ができない、審査が厳しいなどデメリットも存在する
  • 総量規制の対象外なので借り過ぎてしまうリスクあり
  • 最低返済額が低い上に毎月の返済額が減っていくので、返済負担が重くなりがち


もぐお

この記事の執筆者: もぐお

元銀行員で、このサイトの責任者です。難しい金融の情報を分かりやすくお伝えできるよう、頑張ります!
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