【元銀行員が解説】消費者金融の審査基準について

消費者金融でキャッシングを申し込んでも、必ず借入できるとは限りません。

審査の結果によっては、借入を断られてしまうケースも当然あります。


消費者金融の審査に通る人と通らない人には、どんな違いがあるのでしょうか?

今回は、消費者金融の審査基準について解説します。


清水 のり子

この記事の監修者: 清水 のり子

大手消費者金融の経営企画部で長年課長として勤務。経営計画のほか、融資などのリスク管理も担当。皆さんの借入などの心配事、不安点などについてよりよい情報をお届けします。

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消費者金融の審査、その方法は?

まず初めに、消費者金融の審査の方法について見ていきましょう。

スコアリングで信用力を評価する

消費者金融ではスコアリングで信用力を評価する

消費者金融の審査では、「スコアリング」という手法が使われます。

これは、過去の膨大なデータの申込者の個人属性情報に返済情報を掛け合わせて多くのグルーピングにして、それぞれに点数(スコア)をつける評価方式です。


点数が高ければ高いほど、安心して貸せる(=信用力が高い)という事になります。

何にどのように配点するか、評価基準は各社で異なります。


ですが「お金を貸す」という観点で審査を行う以上、重視するポイントに大きな差は出ません。

しかし、その比重のかけ方には各社でかなり差があり、その結果、ある会社では審査に落ちても、別の会社では通るということもあるのです。

<関連記事>:審査の甘い消費者金融はナゼ危険なの?

どの会社でも、返してくれる人か見極めるため、慎重に審査を行います

スコアリングには2種類の要素がある

信用力は、「属性」と「信用情報」の2要素のスコアリングで評価されます。

以下、それぞれ詳しく見ていきます。


<属性スコアリング要素>
申込者の属性(プロフィール)を項目ごとに分析し、点数をつける方法です。

各社で差はあるものの、一般的に評価されるのは、以下の項目です。

・年収
・雇用形態、勤務先、職業
・勤続年数
・居住形態、居住年数 など



<信用情報スコアリング要素>
キャッシングの審査では、信用情報機関に登録された信用情報を確認します。

信用情報スコアリング要素では、以下の項目を評価します。

・借入残高
・借入件数
・返済履歴(過去に延滞があるか) など


<関連記事>:キャッシングの借金履歴(信用情報)はいつまで残る?

審査項目と評価の傾向

消費者金融の審査項目と評価の傾向

では具体的に、どのように評価されるのでしょうか?

次の表は、代表的な項目について、評価の傾向をまとめたものです。

審査項目 評価が高い 評価が高くない
収入 固定給 歩合給
雇用形態 正社員 アルバイト・パート
勤務先、職業 公務員、上場企業 中小企業、自営業
勤続年数 長い 短い
居住形態 持ち家 賃貸
借入残高・件数 ない、少ない 多い
返済履歴 延滞なし 遅延、延滞あり

上の表で挙げたのは、あくまでも代表例であり、すべてが使われる訳ではなく、各社で違っており、そのウェート(比重)も違います。

実際の審査では、数十項目を分析して申込まれた方の信用力に影響の大きい項目を数項目選んで、スコアリングの得点が決まるのです。

<関連記事>:審査なしのカードローンってあるの?

カードローン審査はスピード重視です。まず機械でふるいにかけ、その後人の手で確認の上、審査結果が出されます



消費者金融の審査で重視されるポイントは?

消費者金融の審査で重視されるポイントは?

上にも書いた通り、審査基準は各社で異なりますが、重要とされる項目はほぼ同じです。

ここでは、消費者金融の審査で、特に重視されるポイントを解説します。

1.収入の安定性

一般的に、キャッシングの審査では、年収が多い方が評価は高くなりやすいです。

ですが消費者金融では、収入の大きさ以上に、安定性が重視される傾向にあります。


その安定性を確認するのが勤務先であり、申告された内容が信頼できるかを在籍確認という方法で確認します。

また申込金額が大きい場合には、収入証明書類をとって確認します。


たとえば、年収400万円で収入ゼロの月がある人より、年収300万円で毎月コンスタントに収入がある人の方が、審査で有利になります。

もちろん、年収が多い場合には返済余力があるので、有利であることは確かです。


しかし年収が低いからと言って、審査に通らない訳ではありません。

下のグラフでは、借入経験がある人について、年収帯ごとの割合を表しました。

借入経験がある人,年収帯の割合
<出典>:資金需要者等の借入れに対する意識や行動に関する調査結果報告‐日本貸金業協会より作成


グラフを見ると、年収100万円未満の人が12.5%を占めています。

200万円未満であれば、全体の1/4以上になります。


たとえ年収が低くても、収入が安定していれば、消費者金融の審査に通る可能性は十分あると言えます。

なお「安定した収入」は、毎月一定以上の収入があることであり、週3日以上程度の仕事をしていないと「安定した収入」には該当しないでしょう。


ただし「安定した収入」の基準は、各社で違っています。

特に単発バイトや週1~2日の仕事の場合、審査に通るのは厳しいでしょう

2.勤務先・雇用形態

勤務先や雇用形態も、審査の重要ポイントの一つです。

収入の安定性を担保してくれるためです。


勤務先や雇用形態が安定していれば、支払が滞るリスクが低いと判断されるためです。

たとえば公務員や上場企業の正社員などは、評価が高くなります。


規模の小さな会社に勤務する場合やアルバイトは、安定性の評価は低くなりがちです。

なお勤務先を確認するために、カードローン会社が行う審査手続きに「在籍確認」があります。

在籍確認とは、申告された勤務先で本当に働いているかによって、カードローン担当者が収入の安定性を確認する手続きです。


審査が始まったら審査担当者が、(個人を装って)勤務先に電話をかけます。

在籍確認について、詳しくは以下のページをご覧ください。

<関連記事>:消費者金融の在籍確認は怖くない!

3.過去に延滞がないか

過去に延滞がないか消費者金融の審査でチェックされる

延滞の基準にも各社で差があります。

消費者金融の場合には、2~3週間で解約になるケースが多く、カード会社と違って短期延滞(遅延)でも信用情報機関に登録される傾向が強いのです。


社内データベース上では遅延も登録され、その回数・期間が審査に影響を与えます。

特に、61日以上また3か月以上の返済遅れなどの場合には、信用情報機関に「金融事故情報」が登録されます。


事故情報とは、その人が過去に延滞や債務整理をしたことを示す情報で、どこの借入審査にも通ることは出来なくなります。

信用情報機関の情報は金融機関の間で共有されており、カードローン審査で確認する決まりになっています。


そのため他社の借り入れで延滞した場合でも、審査で分かってしまいます。

事故情報が登録された状態を俗に「ブラックリストに載る」と言い、完済になってから5年間は信用情報から消えないため、この間は審査に通りません。

<関連記事>:消費者金融で滞納するとブラックリストに載るって本当?

最近は、スマホ端末の分割払いの遅れで、審査に落ちる人が増えています

4.他社からの借り入れ

他社からの借り入れが多い場合、審査に落ちやすくなります。

現在の消費者金融の審査では、特に借り入れ件数のほか、借入金額も重視します。


昔は、既存の借り入れが5件以上あると、審査に通りませんでした。

しかし、現在では貸金業法の総量規制ができ、1社だけの借り入れでもその金額が過大になっている場合には、審査に通ることは難しくなっています。


すなわち、消費者金融は総量規制の対象であるため、年収の1/3を超える借り入れはできないのです。

他社での借入残高(銀行カードローンなどを含む)と合わせて、1/3に抑える必要があります。

<関連記事>:カードローンを利用すると信用情報にマイナス?



消費者金融の審査、通りやすくするには?

消費者金融の審査、通りやすくするには?

ここまで、消費者金融の審査のポイントを見てきました。

では審査で通りやすくするには、どうすれば良いのでしょうか?

<関連記事>:消費者金融の審査担当者に聞いた!審査と取り立ての裏側

同じ会社で1年以上働いてから申し込む

キャッシングの審査では、勤続年数が長いほど有利になります。

同じ会社に長くいる人ほど、転職などで収入が減少するリスクが低いと考えられるためです。


実際にデータ上でも延滞に至る可能性が低くなっています。

審査に通りやすくするには、勤続年数が1年以上ある方が望ましいです。


たとえ正社員であっても、1年未満では評価は低くなってしまいます。

何度も転職を繰り返しているのも、評価が下がる要因になります

既存の借入を減らす

既に総量規制の上限ギリギリまで借りている場合、残高を減らすことが最優先です。

借入件数が多い場合は、おまとめローンの利用も検討しましょう。


おまとめローンとは、借り換えによって、複数の借り入れを一本化できるローンです。

一般のローンよりも低い金利であることが多く、また、借入金額が低い場合ほど毎月の返済金額が多くなっているため、おまとめをすることで支払いの負担を抑えられます。

<関連記事>:消費者金融のおまとめローンで失敗しないためには?

申込先は1~2社に絞る

キャッシングの申込情報も、信用情報機関に登録され、6か月間は記録が残ります。

短期間に複数の会社で申し込むのは、家計が苦しいと判断される可能性が高く、審査担当者に悪い印象を与え、評価が下がる原因になります。


各社で基準の差がありますが、特に3社以上で申し込むと、「申し込みブラック」と呼ばれる可能性が高く、審査落ちるケースが多くなります。

<関連記事>:消費者金融の多重申し込み(申込ブラック)!

消費者金融を利用する際は、あらかじめ1~2社に絞ってから申し込みましょう


以上、消費者金融の審査基準について解説しました。

審査に不安がある場合は、自分の信用力を高めることが第一です。


信用力を高める努力をすれば、借り入れの必要性も自然に小さくなるでしょう。

 【元銀行員が教える】消費者金融ランキング!

この記事のまとめ

  • 消費者金融の審査は、申込者の個人情報に点数をつける「スコアリング」で行われる
  • 信用力は、「属性」と「信用情報」のスコアリングで評価される
  • 消費者金融の審査では、収入の安定性が重視される
  • 過去に延滞があると審査に通らない
  • 消費者金融の審査に通りやすくするには、既存の借入件数を少なくする

<監修者のコメント>
消費者金融のカードローンには、大手消費者金融と中小業者では審査基準には差があり、今回は主に大手消費者金融の審査基準を中心にご説明しました。

大手消費者金融ではスコアリングシステムを使った機械審査が中心になりますが、注意すべき審査基準についてはよく注意して申込みをすることで、審査に通る可能性が高くなります。


あいこ

この記事の執筆者: あいこ

元銀行員のアラサー女子。キャッシング初心者のため、今日も分かりやすく解説します!プロフィールはコチラ

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