クレジットカードの遅延損害金とは?分かりやすく解説します!

口座残高が不足していて、クレジットカードの請求額を支払えない人もいるでしょう。

そんな時「多少の支払い遅れなら、特に問題ないだろう」と考えていたら、痛い目に遭うかもしれません。


請求日を1日でも過ぎると「遅延損害金」と呼ばれる遅延料が発生し、請求額がドンドン増えてしまうので要注意です。

今回はクレジットカードの遅延損害金の基本や、計算方式について見ていきます。


クレジットカードの遅延損害金とは?

遅延損害金とは?

通常の返済額に上乗せ

「遅延損害金」とは、カードローンやクレジットカードのような、ローンの返済遅れに対する遅延料(=罰金)のことです。

返済予定日より返済が遅れると、通常の利息(手数料)に加算して遅延損害金を支払う必要が出てきます。


通常の利息(手数料)だけでも返済負担があるのに、これに遅延損害金が加算されるため、返済遅れがいかに重い負担となるか、よく分かるかと思います。

民法420条に基づいて、ローン契約では遅延損害金についての取り決めがなされます。

民法420条
1. 当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。この場合において、裁判所は、その額を増減することができない。
2. 賠償額の予定は、履行の請求又は解除権の行使を妨げない。
3. 違約金は、賠償額の予定と推定する。


遅延損害金は「遅延利息」とも呼ばれ、利率も含めて契約書に必ず記載されています。

クレジットカードの場合、キャッシング利用はもちろんのこと、ショッピング利用についても遅延損害金が設定されています。

<関連記事>:遅延損害金とは?分かりやすく解説!

クレカの遅延損害金の利率については「クレジットカードの遅延損害金はどれくらいかかる?」で解説します

遅延損害金が発生するタイミングと支払方法は?

遅延損害金は、返済日の翌日から発生します。

1日ごとに増加していくので、未払い分の返済が終わるまで遅延損害金はどんどん大きくなります。


クレジットカードの遅延損害金の支払方法は、「自動引き落とし(口座振替)」と「振り込み」の2種類があります。

クレジットカード遅延損害金の支払い方法

「自動引き落とし」は口座にお金を入れれば、遅延損害金が自動で引き落とされるので便利です。


ただし、引き落とし日が指定されている場合は要注意です。

お金が用意できても指定日までは振り込みができないので、その期間分の遅延損害金が増えてしまいます。


例えば毎月の支払い日が10日で、遅延損害金の自動引き落とし日が20日と定められているとします。

この場合、未払い分のお金をどれだけ早く用意できても、最低でも10日分の遅延損害金を支払う必要が出てきます。


一方で「振り込み」であれば、自分のタイミングで振り込めるため、遅延損害金の支払いを最小化できます。

ただし引き落とし(口座振替)と違い、振込は手数料が発生する点には注意してください。


支払い方法はカード会社ごとに異なるので、サイトなどをチェックしておきましょう。

遅延損害金の発生は事故情報になるの?

遅延損害金が発生しただけでは、信用情報に傷はつきません。


ただし61日以上返済が遅れると「延滞」扱いとなり、事故情報に登録されるケースが多いです。

事故情報に登録されると、最低5年間は新規の借入が一切できなくなります。


また短期間の遅延であっても、何度も繰り返していれば事故情報に登録される可能性があります。

61日または3か月以上の返済遅れで延滞となると一般には説明されていますが、厳密には延滞の判定は会社によって違います。極端な例では、30日程度の遅れでも延滞扱いとして事故情報に登録されるケースさえあります



クレジットカードの遅延損害金はどれくらい?

クレジットカードの遅延損害金には、利率(金利)が定められています。

詳しくは後ほど説明しますが、残高と返済遅れの日数と利率で、遅延損害金は計算されます。


その利率はカード会社ごとに異なり、またショッピング利用とキャッシングで異なります。

以下ではショッピング利用とキャッシングそれぞれについて、遅延損害金の利率と計算方法を見ていきます。

ショッピング利用の遅延損害金の計算方法

実際に支払うべき遅延損害金は、以下のようにして計算されます。


遅延損害金 = 請求額元金 × 遅延損害金の利率(年率) × 遅延日数 ÷ 365日


請求額元金については、押さえておくべきポイントがあります。

例えば今月の請求額が10万円で、口座残高が4万円だったとします。


この場合、請求額元金は6万円ではなく10万円となります。

口座に4万円あるので、「その分を引き落として請求元金を6万円にすれば良いのに・・」と思う人もいるかもしれません。


ですがクレジットカードの請求は、一部だけ引き落とされることは出来ません。

口座の残高が少しでも足りない場合は引き落としがされず、請求元金の分だけ遅延損害金を請求されることになります。

<関連記事>:クレジットカードの仕組みとは?メリット・デメリットを解説

ショッピング利用の遅延損害金の利率は?

ショッピングの遅延損害金の計算方法

遅延損害金といっても、好き勝手に利率(金利)を決められる訳ではありません。

ショッピング利用の遅延損害金の上限金利は、消費者契約法によって年率14.6%と定められています。

消費者契約法第9条2項
二 当該消費者契約に基づき支払うべき金銭の全部又は一部を消費者が支払期日(中略)年十四・六パーセントの割合を乗じて計算した額を超えるもの 当該超える部分


つまりショッピング利用の遅延損害金は、この年率14.6%の範囲内でなくてはいけません。

以下はショッピング利用の遅延損害金の利率を、カード会社ごとに比較した表です 。

カード名 ショッピング利用の遅延損害金の利率(年率)
MUFGカード 分割払い:14.55%
2回払い・ボーナス一括:5.97%
その他:14.55%
楽天カード 14.60%
オリコカード 14.60%
セディナカード 14.60%

ほとんどのカード会社が、上限金利である年率14.6%を採用していることが分かります。


では実際に計算式を使って、ショッピング利用の遅延損害金を求めてみましょう。

ここでは、請求額元金は30万円で遅延日数は15日とします。

・請求額元金:30万円
・遅延損害金の利率(年率):14.6%
・遅延日数:15日


遅延損害金 = 30万円 × 14.6% × 15日 ÷ 365日=1,800円


遅延損害金の支払いにあたって、金額を自分で計算する必要はありません。

利用明細書や会員ページで、遅延損害金の金額を確認することができます。

遅延損害金の金額は、サポートセンターに電話して確認することも可能です

キャッシング利用の遅延損害金の計算方法

クレジットカード・キャッシングの遅延損害金は、以下の計算式で求められます。


遅延損害金 = 借入残高 × 遅延損害金の利率(年率) × 遅延日数 ÷ 365日


注意点は、遅延損害金の利率です。

同じクレジットカードでも、ショッピング利用とキャッシングでは利率が違います。

キャッシングの遅延損害金の上限金利は、法律(利息制限法7条)で年率20%と定められています。

利息制限法 第7条
第四条第一項の規定にかかわらず、営業的金銭消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が年二割を超えるときは、その超過部分について、無効とする。


以下はキャッシングの遅延損害金の利率を、カード会社ごとに比較した表です。

カード名 ショッピング利用の遅延損害金の利率(年率)
MUFGカード 19.92%
楽天カード 20.00%
オリコカード 20.00%
セディナカード 20.00%

会社ごとでバラつきがありますが、平均して18~20%程度であると言えます。


では実際に計算式を用いて、キャッシングの遅延損害金を求めてみましょう。

ここでは、請求額元金は30万円で遅延日数は15日とします。


・借入残高:30万円
・遅延損害金の利率(年率):20%
・遅延日数:15日


遅延損害金 = 30万円 × 20% × 15日 ÷ 365日 = 2,466円
(注:小数点以下は繰り上げしてます)


繰り返しになりますが、ショッピングでもキャッシングでも、返済が遅れている間でも通常の利息(手数料)は発生しています。

これに遅延損害金が加算されるのですから、返済遅れが続くと返済負担が一層重くなり泥沼にはまることなります。

返済遅れは、極力しないようにして下さい。

カードローンの遅延損害金も、15%から20%が一般的です


クレジットカードの遅延損害金への対処法は?

これまで見てきた通り、返済遅れが続くほど遅延損害金による返済負担が重くなります。

できるだけ返済遅れは、しないよう心がけたい所です。


とはいえ、やむえない事情で返済が間に合わない場合もあり得ます。

以下では、遅延損害金に対する対処法を紹介します。

支払い日を選択できるなら給料日直後にする

返済遅れが発生する要因として、お金が足りないよりも支払そのものを忘れていた、というパターンが割と多いです。

ですので返済方法を引き落とし(口座振替)にすれば、返済忘れを防ぐことはできます


特に引き落とし日を給料日の直後にすれば、口座の「残高不足」に陥るリスクを減らせます。

クレジットカードによっては、支払い日(引き落とし日)を変更できる会社もあります。


例えば三井住友カードは、支払い日を26日もしくは10日に変更できます。

<外部の関連サイト>:お支払い日の変更|三井住友VISAカード


こうした返済日の変更ができないけど返済額の用意が難しい場合は、一括払いからリボ払いへ変更するなど、返済方法の変更も検討しましょう。

手数料(利息)が多少かかりますが、返済遅れになるよりはマシです。

<関連記事>:リボ払いはヤバイ?クレジットカードを賢く使うコツを解説

遅れそうならすぐにカード会社に連絡を

遅れそうならすぐにカード会社に連絡を

クレジットカードに限らず、返済が遅れそうな時(遅れた時)に絶対にNGなのが、逃げ回ったり放置したりすることです。

返済遅れと向き合うのは大変ですが、放置していると事態を一層悪化させます。


返済もせずに一定期間(61日以上)経過すると、延滞(金融事故)として扱われるのは先ほども説明した通りです。

今月の支払いができないと思ったら、すぐにカード会社に連絡をしましょう。


支払い日を延長してもらえたり、分割払いなど無理のない支払方法に変更してもらえる可能性があります。

さらに返済方法を変更後の遅延損害金も、ストップしてもらえます。


変更後の支払日に遅れると遅延損害金が再び発生しますが、返済方法を変更することで返済負担が大幅に増えることを防ぐことができます。

カード会社への連絡は、早いに越したことはありません。


信頼関係を維持するためにも、返済意思があることをはっきり示すことが大切です。

その他、クレジットカードの返済のために他で借金するのもNGです

どうしても払えないなら任意整理

生活が苦しく、支払い日を延長しても返済の目途が立たない場合は、任意整理を検討するのも1つの手です。

任意整理とは、債務整理の手続きの1つです。


任意整理を申し立てた時点で、(電話などの)の取り立てが止まり、利息と遅延損害金の発生がストップします。

さらにカード会社との交渉次第では、利息や遅延損害金をある程度カットできます。


任意整理は自分で行うことも可能ですが、手続きが複雑なので弁護士などの専門家に依頼するのがオススメです。

<外部の関連サイト>:任意整理とは?そのデメリットを分かりやすく解説

ただし任意整理は事故情報として扱われるので、完済後5年間はローンなどの審査に通らない点に注意しましょう


ここまでクレジットカードの遅延損害金の基本や、計算方式について見てきました。

遅延損害金は利率が高い上に1日ごとに増えていくので、気づいた頃には大きな負担になっている場合があります。

支払い日を変更したりカード会社へ早めに相談するなどして、支払い遅れを未然に防ぎましょう。


この記事のまとめ
  • 「遅延損害金」とはローンの返済遅れに対する遅延料を指し、返済日の翌日から発生する
  • 通常の利息(手数料)に加えて遅延損害金を支払う必要があり、完済するまで一日ごとに加算される
  • 遅延損害金が発生しただけでは事故情報にならないが、一定期間遅れると事故情報になる可能性がある
  • クレカの遅延損害金は、ショッピング利用の場合は14.6%、キャッシングは18~20%程度
  • 口座振替に変更したり、返済が遅れそうならすぐにカード会社に連絡することが大切


もぐお

この記事の執筆者: もぐお

元銀行員で、このサイトの責任者です。難しい金融の情報を分かりやすくお伝えできるよう、頑張ります!
好きな漫画:波よ聞いてくれ
証券外務員・特別会員一種
早稲田大学 政治経済学部 卒業
詳しいプロフィールはコチラ
ツイッターは、コチラ

続きを読む




検索
おすすめキャッシング
  • プロミス

    4.65
    プロミス
    金利
    4.5-17.8%
    借入限度額
    500万円
    融資
    最短1時間
    ネット完結
    完全対応
  • SMBCモビット

    4.36
    SMBCモビット
    金利
    3.0-18.0%
    借入限度額
    800万円
    ネット完結
    完全対応
  • アコム

    4.12
    アコム
    金利
    3.0-18.0%
    借入限度額
    800万円
    融資
    最短1時間
    ネット完結
    一部対応
より詳しいランキングはコチラ >

(※当社調べによる)

このサイトの執筆・監修をしています

初めまして。このサイトの管理人で、「もぐお」と言います。元銀行員で、このサイトの執筆・監修を行っています。